アイキャッチ物語 #2「早紀子はじめての私服」

いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。

「佑馬君。おはよう」

「あれ早紀子、茶髪やめたの?」

「さっき買った新しい服に合わせて染めちゃった」

「そういえば私服なんて初めてだね。入学当時から制服姿だったじゃないか。
 どんな心境の変化だよ」

「佑馬君こそ、また新しい服。私服しか着ないんだね」

「教室行くときは制服に着替えてるぞ。違うクラスだから知らないんだろ」

「私のこと『地味子』なんて呼ぶから、制服は着ない派かと」

「そりゃ親愛の情ってやつだよ。制服が似合う子、好きだもん」

「そ…そうなんだ。じゃあ無理にイメチェンしなくても良かったかな」

「何か言った?」

「ううん。じゃあ、後で佑馬君の教室に遊びに行くよ。制服姿見てみたいな」

「えー。やだ」

「どうしてよ?」

「早紀子の前じゃ個性的な俺で居たいんだよ」

「…?」

「逆に聞くけど、なんで私服を俺に見せたかったの?」

「それは…佑馬君に地味子って言われたの寂しくて。印象にも残らないなんて嫌で」

「きっとおんなじこと考えてんだよ。俺たち。
 気になる相手には好印象を持って欲しいんだ」

「なるほどぉ…。え?」

「おまっ、リアクションそんだけ!?」

文章:望月明音(ビジネスアカウント)
背景:ゴルさん(ビジネスアカウント)

早紀子
早紀子(さきこ) 翔愛学園高等部2年生
入学以来ずっと制服姿。可愛いので気に入っている。
髪も制服に合わせて茶色にしていた。
佑馬
佑馬(ゆうま) 翔愛学園高等部2年生
私服で通学してきて、授業を受けるときだけ更衣室で制服に着替えている。
面倒くさいけど自分のこだわりは貫いている。
早紀子とよく会う下駄箱では、いつも友だちとおしゃべりしている。

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