アイキャッチ物語 #242「謎かけ親父は、酔っぱらい」

いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。

和雄くん。待たせてごめん!
店番で遅くなっちゃった。
父ちゃんが見当たらなくて!

花江さん。こんばんは。
八百屋、忙しかった?
断ってくれても良かったのに。

いやいや~。
せっかくの祭りの呼び出し。
楽しみにしてたから、断るはずないでごんす。

なにその語尾。
それで、店番はどうしたの。
誰かに代わってもらえた?

じいちゃん起こしてきた。
スイカに挨拶してたよ。
半分寝てるのかも。あはは。

あはは、じゃないって。
寝てたら無人と一緒だよ。
他には誰もいないの?

7時過ぎに母ちゃん帰るよ。
今日は祭りの準備に来てたはず。
焼きもろこし、うちの野菜。

へー。食べに寄らなきゃ。
あ、そうだ。
さっき、酔っぱらいに絡まれてさ。

あはは。
祭りあるある。
何か言われた?

それが、1+1は?って。
2は違うんだって。
それで答えが、良くわからなくて。

はっは~。わかった。
答えは、田んぼの田!
どう、当たってるでしょ?

ううん。
畑って言ってたよ。
だから悩んでるんじゃないか。

うーん?
それ、きっと言い間違いだよ。
酔ってたんでしょ?

あー、そうかも。
あの酔っぱらい親父。
話しかけといて、言い間違えるな!

あはは。
祭りに免じて許してやろうよ。
あそこ、いい匂いするね。

焼きそば屋が手招きしてるよ。
そこのカップルさん、だって。
そう見えるのかな、俺たち。

くくっ。
おじさん、違いますって!
私らカップルじゃないですよう!

うっ、ひどい。
笑いながら否定された。
俺、そんなに魅力ない?

ちっがうよー。
私ってガサツで大食いだから。
和雄くんが、無理でしょー?

無理なら、誘わないけどなぁ。
花江さんは、明るいから。
そこの提灯みたいに。

提灯!?
私の顔、丸くて赤いの。
失礼しちゃうな!

えーっと、そうじゃなくて。
暗くても、ほっとするというか。
安心するというか、伝わった?

大丈夫、わかったよ。
君の顔のほうが提灯みたい。
動揺して真っ赤っ赤♪

べつに赤くなんてないよ。
光の加減じゃないかな。
人前でアガらないから。

ほう!アガらないの。
じゃあ、うちの店番もできそうだね。
いよっ。若旦那!

若旦那って。
そういう展開早いよ。
まずは、ご両親に会ってからで。

焼きもろこし屋発見!
あ、うちの両親が揃ってるよ。
ちょうどいいよね!挨拶してって。

えーっ!?
あの酔っぱらい親父じゃないか。
花江さんのお父さんだったんだ!

あ、なるほど。
そういや、父ちゃんの持ちネタだ。
1+1=田んぼ。あっはっは。

花江さんのご両親ですね!
娘さんには、お世話をなってます!
ああ、言い間違えた。


 

花江 花江  翔愛学園高等部2年生

八百屋のひとり娘。
自分をガサツでモテるタイプじゃないと思ってる。

 

和雄 和雄  翔愛学園高等部1年生

花江に恋している。
彼女を夏祭りに誘う。

文章:望月明音(ビジネスアカウント)

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