いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。
「祐作は初めてだっけ。ナイトハロウィンパーティ」
「そだね。俺、こないだまで実家から来てたから、参加できなかったね」
「じゃあ私の手料理も初めて食べるね。パンプキンパイおいしく出来てるよ」
「おお?ひょっとして俺も手土産が必要かな」
「今日は仮装だけでいいよ。会場の飾り付けは得意な子がやっちゃったし」
「レストランなんて行くの初めてだよ。どきどきするなぁ」
「今日は会場として借りてるだけだから、普通の立食パーティよ。気楽にしてて」
「そうなのか。梨華が料理好きとは知らなかった」
「一人暮らしになって覚えただけよ」
「俺、寮に来てからずっとコンビニ飯なんだよね。おいしいんだけど、物足りない」
「お母さんの料理が恋しいなら、メールで教えてもらって作ればいいでしょ」
「聞いたんだけど、調味料の量は適当とか勘とか言うからわかんなくってさ」
「あはは。そういう部分が家庭の味よね。食べたい料理とかある?」
「おでんかなぁ」
「コンビニでも買えるじゃない。どこでもそんなに変わらなくない?」
「うちのは牛すじじゃなくて、鳥の手羽先が入ってんの。それがいい」
「手羽先入れるの?それは初めて聞いたわ」
「うち弟が二人居るから、牛すじよりも鳥の方ががっつり食べれるんだよね」
「なるほど。今度うちの台所貸してあげるから、材料だけ買ってきて作ってみる?」
「それは嬉しい。俺、フライパンしか持ってない」
「来週は祐作がおでんパーティ開くってみんなに宣伝しようっと」
「はぁっ?俺、そんなにお金ない」
「あはは。涙目にならなくていいよ。せっかくの仮装が台無し」
「そういやさ、寮で1人暮らしって気楽でいいけど寂しいね」
「だからこうやってみんなで集まって騒ぐんじゃない」
「家の中うるさいから出てきたけど、コンビニでお菓子とか見ると弟に買おうって思っちゃう。習性だね」
「ほらほら、話題が湿っぽくなってるよ。今日の主賓が泣きそうな顔しない」
「俺が主賓?」
「どこに居たって、みんな寂しいんだよ。定期的に集まってイベントやって盛りあげるのは、祐作みたいな人を放置しないためだよ」
「思い出づくりだからおいでって言われたけど」
「そうよ。思い出づくり。でも私たち、懐古主義でもないからね。大体、こんな美女が迎えに来る時点で自分が主賓って気づかないものかしら」
「美女なんて自分で言うの」
「そうよ。今日の私は廃墟の洋館に住まう謎多き美女だもの。あなたは、しょんぼりフランケンシュタインね。似合ってるわ」
「そ、そうかな。みんなが喜んでくれるといいな」
「ええ、喜ぶわよ。来週のおでんパーティの話をしたらね」
「今日のお礼にやってみるかな。でも懐が厳しいなぁ」
「大丈夫よ。みんな食材は持ち寄ってくれるわ」
「おお!それならありがたい!」
「あなたは食材を鍋に片っ端から入れて煮ればいいの」
「おお!簡単そうだ!…ん?片っ端?」
「来週が楽しみね!」