いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。
いらっしゃいませ!お一人様ですか?
新しい子?…俺、ここのバイトなんだけど。
ごめんなさい!今日から入ったので知らなくて!
いや。通用口使わない俺も紛らわしいし。君、2年の実乃梨ちゃんだよね?
はい、そうですけど。…どこかで会いました?
えぇ…ちょっとその反応はひどいな。俺、隣のクラスのマサル。知らない?
……?
いや、いい。今の沈黙で十分わかった。これからよろしく。
はい!がんばります!
んじゃ、着替えてくっから。…店長おはよーございますー。ちょ、ナンパしてねーし。
楽しそうな人だなぁ。いいバイト先紹介してもらえたかもっ。
おまたせ!どう?俺のウエイター姿!かっこ良くね?
ええ、ステキです。
よっしゃー!カワイイ子に褒められるとモチベあがる!
お客さんはいらっしゃいませんね。いつもこうなんですか?
午後3時過ぎたら次は7時ごろかな。夕飯を食べる人が増えるね。退屈?
いえ、さっきまで1人で忙しかったので、少し休めるかなと。
単語帳でも読んでれば?勉強しないと学年首位キープできないぞ。
その辺は大丈夫です。頭に入れてるのでいつでも暗唱できます。
くっ。秀才だったか。いやみったらしい~。
ごめんなさい。そんなつもりじゃないんです。
俺なんて勉強ちっとも頭に入らないんだよな。本読むなら寝てるほうがいいくらいだ。
私は、卒業したら就職して自立するんですよ。だから勉強もお金も必要なんです。
ほう。そりゃ立派な将来設計だ。俺なんて女の子と遊ぶ資金が欲しくてやってるし。
そうなんですね。楽しく遊んでいられる人は幸せですよ。
俺だって、学年首位になれたらちゃんとした将来設計できるのにな。
首位になれなくても、将来設計は大事ですよ。
はー。同じ学校に通ってるのに、こんなに境遇が違うのか。神さまは不公平だな。
1時間ぶりのお客さんですね。私、行ってきます。
お、ありゃ常連のおじさんだ。いつものって言うから、わかりましたって下がっといで。
いらっしゃいませ。お一人様ですね。…いつものですか。かしこまりました。
おっけ。あの人、ブラックだから。ちょっと待ってな。
教えてもらったら、私がコーヒー淹れますよ。なんでもできるようになりたいんです。
今日来たばっかの人間に、喫茶店の味を習得されてたまるかよ。店の財産だぞ。
ごめんなさい。出すぎたこと言いました。
いや。そこまで恐縮しなくてもいいけど。そのうち店長が教えてくれるだろう。
ほんとですか?うれしいです!
同じ年なのに敬語使わんでいいけど。あと、さっきから謝ってばっかり。
ああ。ごめんなさい。ついクセで敬語が…あ、また謝っちゃった。
なんでそう謝るんだ。こっちが悪いことしてる気分になるじゃないか。
マサルさんはいい人ですね。うちの両親は、私が謝らないと喧嘩をやめないんですよ。
へぇ意外だな。君、親を怒らすことしてるの?
いえ。両親はお互いが悪いと決めてかかってるので、私が悪いことになれば仲直りするんです。
ふーん。謝ってやることないじゃん。そんな成人してるくせにガキみたいな連中ほっとけよ。
気づいたら、両親の不仲の原因は私になってました。だから、卒業したら家を出るんです。
ほう。なるほど。よし、ブラックおまちどう。こぼさず持って行けよ。
はい!ありがとうございます。…お待たせしました。
俺がコーヒーの淹れ方バシッと教えてやるかな!どこ行っても可愛がられるように。