アイキャッチ物語 #56「天翔山の秘密。雪が積もるのに意外と…?」

いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。

 

こーのバチあたりもんが。げん、塩撒け塩。

藪から棒にどうした冬音。

薄着で冬山に入るなんぞ、山の神様を侮辱する行為じゃ。なんじゃあのスケート選手の出で立ちは!

最近は薄着の人をよく見かけるね。こないだは体操服の子がうろうろしてたっけ。

寒いフリせねば、山の神が本気出して余計に寒くされるのを知らんのか。

まぁ実際のとこ、この山そんなに冷えないから薄着でも大丈夫だからね~。

げん、それは言ってはならん!山の神様を挑発すると吹雪いてくる!

冬音がそう言うから、こんなに厚着で暮らしてるんじゃないか。額が汗だくなのを隠してさ~。

そういや、こないだ見つけた男も半裸だった。あの格好で寝るとは図々しいにも程がある。

あれは遭難してたんじゃないかなー。ふもとの駅まで運んで捨てといたけど、生きて帰ってるといいね。

翔栄町にある学園の生徒か?冬山では厚着をせよと指導を徹底してもらわねば。

冬音は山の神様の機嫌ばっかり気にして。なんでそんなに吹雪が嫌なわけ?

ゲレンデの視界が悪いと、スキーができなくなるではないか。

あ~そういえば、下のほうが騒がしいね。そっか、みんなのために山の神様を鎮めたいんだ。冬音は優しいね。

人間は山の神の恐ろしさを知らぬ。

ほんとは寒くないと気づいても、山の神は意地悪しないような気がするよ~。

その昔、まだお前が生まれる前だ。全然寒くないから山の神は無能だと言って、ふんどし一丁で踊った若者がおった。

ふむ?

翌朝、やつは凍りづけになっておった。

こわっ。

そうだ。山の神の怒りに触れると怖いのだ。

その若者はどうなったの?

あの日の鍋は格別だった。

冬音の方が山の神より怖いよ!

良いではないか。人に化けたタヌキじゃ。あぁ。また食いたい。

うーん?果てしなくグレーじゃないかなぁ…。 同類のようなもんだから、共食いだし?

スキーに来た子供たちが山の神を刺激せんように、様子見しておくかな。じゅるり。

物色ダメ!人間が行方不明になったら山狩りされるから!

なんだ、つまらん。せいぜい、冬山を舐めんようにしてもらいたいものだ。


冬音

冬音

人間にするとおよそ19歳
天翔山に住む女の子。身内相手にはキーキーやかましいが、他人の前では置物のように静か。
基本恥ずかしがり屋なので、前髪は常に伸ばしてある。

げん

げん

人間にするとおよそ16歳
天翔山は意外と暖かい。この秘密を山の神に隠し通すために寒がってるフリして過ごしている。
学園に通ってみたかったが、山から遠いので諦めている。

 

 

文章:望月明音(ビジネスアカウント)
背景:冬野(とうや)さん(ビジネスアカウント)

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