アイキャッチ物語 #151「ふたりで作った砂の城」

いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。

なに?
口ききたくないんだけど。
康介のいじわる。大きらい。

あーそうですか。
別に俺だって、謝りに来たわけじゃない。
砂の城、壊して帰りたいだけだよ。

はぁ!?
なんで壊すの?
私だって半分手伝ったよねぇ!?

でも、お前とは終わり。
だから、壊す。
ほら、そこどいて。

だめ。
城のバルコニーも、窓も私の担当なんだから。
どれだけ大変だったと思ってるの。

あのね。
誰が日本の城にバルコニー作れって言った?
窓もなにこの鎧戸。和洋折衷じゃねーか。

お城といえば、シンデレラでしょう?
勝手に屋根瓦を掘り始めて!
ガラスの靴を落とす階段作ってるスキに!

石垣を作ってる時点で察しろよ。
じゃあ、俺が作ったとこだけ壊すから。
それでいいな?

ちょっと。
土台に横穴掘らないでくれる?
お城が崩れちゃう!

土台作ったの俺だもーん。
それに、ほっとくと波に流されるから。
お前のプレゼント。

え、なにそれ。
そんなサプライズがあるなら言ってよ!
手伝うわ。

手伝わなくていいよ。
どうせ、お前には不要だろ。
俺ら、別れるんだから。

ちょっとケンカしただけじゃない。
別れるなんて、一度も言ってないからね。
どこに隠してあるの?

そっちからも掘って。
ちょうど真ん中あたりかな。
上が崩れないように、そーっとな。

うん。わかった。
そーっとね。
…あ、何か触った。

こっちも触った。
よし、握手。
これで仲直り。

えー。
プレゼントって嘘?
はぁ、乗せられたぁ。

あっはっは。
ひろみは単純でいいよ。
じゃあ、そろそろ帰るぞ。

はぁい。
今日はいい教訓になったわ。
お互い、もっと歩み寄らないと。

相手が同じこと考えてると限らない。
それがわかっただけ良し。
夏のいい思い出だ。

あ、潮が満ちて来たね。
城が、波に洗われていく。
砂のお城、さようなら。

さて、じゃあ俺のバイクで…。
あれ。鍵がない。
おかしいなぁ。

康介のキーホルダー?
どこにあるかわかるよ。
頭に来たから、城に埋めちゃった。

なにぃ?
お前ほんとつまんないことするね。
…俺らの城、どこに流された?


 

ひろみ

ひろみ 翔愛学園高等部2年生

康介の彼女。
付き合いだして間もない。

 

康介

康介 翔愛学園高等部2年生

ひろみと夏の記念にサンドアートで城を作ることを思いつく。
日本の城とバイクが好き。

 

文章:望月明音(ビジネスアカウント)

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