アイキャッチ物語 #22「ふたりはディナーに誘われて」

 
いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。
 

 

「なんでここにたけるが来てるの!?」

「彩優こそ、お洒落してレストランに何の用だ」

「友だちがディナーチケット持ってるから誘われたの」

「ふーん。俺というものがありながら、他の男か」

「女の子よ!!私たち、喧嘩中じゃなかった?話しかけないでよ」

「俺もある人に誘われたんだよ。ちっ電話に出ないしメールも返事なし」

「そっちも?このまま店の前に立ってても仕方ないわね。移動しましょ」

「どこに。俺らこんなにお洒落してんのにどこ行くんだよ」

「そうね。この前デートの待ち合わせに使った木陰あたり?」

「木陰はやめとこうぜ。またこないだみたいに喧嘩になりそうだ」

「たけるがデートすっぽかしたんだったわね。観たい映画あったのに」

「映画か。見に行くか?」

「は?お互いに人待ちしてんでしょ。そんな時間ないわ」

「それもそうだ…じゃあ、どうするよ。ここでずーっと立ってるのもな」

「たける、あの日どうしてすっぽかしたの?理由を聞いてなかった」

「うん。聞かずに激怒で『絶交!』だったから、言ってないな」

「友だちが『彼氏さんはプレゼントを選んで遅くなったんじゃないか』って」

「あぁ…プレゼントだったな。今日は寮に置いてきたけど、あれで遅くなったんだ」

「それって身につけられるものだったりする?」

「身に付ける…人もいるかな」

「そうなのね。気付かずに怒ってごめんね。たけるが私のことそんなに想ってたなんて嬉しい」

「そ、そこまで喜んでくれるなんて。いちごっぺのぬいぐるみ」

「…?ワンモアプリーズ?」

「ほら、町内で前に流行ってたいちごのキャラ。あれがゲーセンのクレーンに入ってたから、彩優欲しいだろうなぁって」

「恋人にプレゼントするなら、指輪とかネックレスでしょうが。ぬいぐるみなんてどこにつけるのよ」

「スマホとか、腰にぶら下げるじゃん」

「でかすぎるわっ!…もう、期待して損した。たけるにそんなデリカシーあるわけなかった」

「なんだよ。こんなイケてる執事捕まえて」

「カッコだけでしょ。友だちがあんな事言うから、すっごい期待してたのに」

「お、メール来た。どれどれ…『彼女とディナーするからお前いらん?』はぁ?なにそれ」

「友だちからだ。…『彼氏とディナーすることにしたので、そっちもデート楽しんでね』だって」

「いらんってなんだよ。レストランに行くからTPOに合わせた格好してこいって言ったくせに!」

「二通目来た。『追伸。彩優の恋バナの愚痴はいい加減うざいので、後は彼氏に聞いてもらうべし』」

「俺ら揃って予定キャンセルされるなんて、できすぎじゃないか」

「そうね。まんまと嵌められたようね」

「行くか。レストラン」

「確か一枚で四人までオッケーだったよね」

「あの日のデートの続きするぞ!ついてこい!」

「映画見てファーストフードのはずが、すごい豪華になったね!!」

「彩優お嬢様、私めのお手をどうぞ」

「えっ」

「えっ、じゃないよ。そういう時は素直に手を乗せてエスコートさせるんだよ。恥かかせんな」

「そ、そうね…。では参りましょうか」

「彩優はお淑やかな雰囲気も合うんだな。本物のお嬢様を連れてるみたいだ。道行く人が見てる」

「それは…たけるが今日は一段とかっこいいからだよ」

「ん?俺がなんだって?ぼそぼそして聞き取れなかった。ワンモアプリーズ」

「もぉ、にやけてるじゃない。聞こえてるくせに」

「お、先輩たち発見!もう店の中入ってる!タダ飯ゲットだぜ」

「もぉ!そんな姿でそういうこと言わないの!ムードぶち壊し~!!」

 

 

彩優

彩優(さゆ) 翔愛学園高等部 2年生
彼氏と喧嘩中。
相談相手の友だちからディナーに誘われて、お洒落して来た。
 

 たける

たける 翔愛学園高等部2年生
彩優の彼氏。先輩に誘われてレストランに来たけど、待ちぼうけ。
丁度あらわれた彩優と行動することに。

 

 

 

 

文章:望月明音(ビジネスアカウント)
背景:ゴルさん(ビジネスアカウント)
 

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