アイキャッチ物語 #30「恋するパンダ、一途な情熱」

いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。

 

「あんず遅いな。午前9時に街頭テレビ前なのに」

「銀先輩、ごめんなさい。遅くなっちゃった」

「いつも5分前集合って言ってるだろ。まぁいい。それより着ぐるみはどうした?」

「動物コスならなんでもいいって先輩が」

「チラシ配りに、そんな女子力高いパンダいらねーよ」

「着ぐるみってずんぐりしてて好きじゃないかな」

「そこがカワイイんじゃないか。わかってないな」

「わかってないのは先輩の方だけどなぁ」

「まぁ、俺も着ぐるみじゃないけどな」

「そんな薄着じゃ、風邪ひきますよ」

「ほら、お前さんの分」

「せっかく女子力高そうなコーデしてきたのにな…どうもです」

「あわてて配らなくていいぞ。あんずが慌てると後片付けが大変だからな」

「人をドジっ子みたいに言わないでくださいよ…。ハロウィンの記念に一枚いかがですかぁ」

「フォトスタジオで記念に一枚どうですかー」

「あ、シオちゃんだ。カラオケ行くの?いいなー。また後で連絡するね」

「今の子、あんずの友だち?」

「そうですよ。ヒトカラが好きでヘドバンしながら絶叫ソング歌うのが趣味ですね」

「ほう!体を動かしながら絶叫か!後で俺も加わりたいな」

「えぇ?でもーあの子はバンドのギタリストと付き合ってますよ」

「ほう。ますます興味がわいた」

「だめです。のーんびりチラシ配って過ごしましょう」

「午後からのシフトに間に合わなくなるぞ」

「あ、そうでした。今日はずっと先輩と一緒ですね」

「俺たちって学校の外で一緒に過ごす時間が長いな。あんずはもっと友だちと遊んだほうがいいぞ」

「友情よりも大事なことがあるんです」

「そうか?そんなにバイト入れて、ブランド品でも欲しいのか?」

「鈍い先輩にはわかんないですよ」

「あんずの世話係と呼ばれるほどの気配り大王に向かって鈍いとはなんだ」

「そんな二つ名がつくほど迷惑かけてませんよっ」


あんず

あんず 翔愛学園高等部1年生

バイト先で仕事を教えてくれる銀に片思い中。
校内では滅多に会えないので、銀と同じシフトでがんばる。

 銀

銀 翔愛学園高等部2年生

翔栄町で色んなバイトを掛け持ちしていて、どこにでも現れる。
バイト仲間で後輩であるあんずを可愛がっている。

 

 

 

文章:望月明音(ビジネスアカウント)
背景:ゴルさん(ビジネスアカウント)

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