アイキャッチ物語 #13「夕暮れの河原で、ふたり空を仰ぐ」

いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。


「省吾と三週間も離れ離れでさびしかったよう。彼氏と遊ぶって言ってんのに、店の仕事手伝いに帰れーってうるさくって!」

「優奈の家はお弁当屋だったね。僕だってお盆はご先祖様の墓参りだから帰って来いって、数日留守してたよ。お互い、夏休みは忙しかったね」

「もぉ!なんでそんな淡々モード?もっと大胆に夏らしく熱いハグで再会を喜びあってもいいと思うの!」

「僕はそういうオーバーなの好きじゃないんだって。本当は明日まで向こうの予定だったけど、優奈が花火大会は一緒に見たいって言うから昼過ぎにこっちに帰ってきたのにさ」

「そうなの?でもぉ、温度差がある状態で遠慮しあってたらお互いシラケて別れてましたってことにもなるんだよ」

「その時は優奈が追っかけてきてくれたらいいじゃないか。僕は逃げたりしないから」

「ふむ。私が逆向きに走り出したらどうするの?追いかける?」

「逃げる気もないくせに」

「む。なんなの、その余裕の笑み」

「だって、半年この調子でやってきたじゃないか。それで、お手伝いはどうだったの?」

「さらっと本筋戻された!…そうそう!厨房の空調が壊れてて、パパったら調理しながらイライラしてて。下手に話しかけるとカミナリ落ちそうで家族みんなで遠巻きに眺めてたの」

「あは、暑い中大変だったね。一度、お店のお弁当食べてみたいな」

「じゃあ、涼しくなったら連れてってあげる!今はパパがごきげんナナメだから…ね」

「空調、早くなおるといいね」

「あれ。まだ夕方なのに花火あがったよ?煙がたなびいてる」

「音だけのやつかな。今日は花火大会ありますよーって合図じゃないかな」

「日が落ちるの、ちょっと早くなったね。夏が終わっていくんだね」

「先月と比べたら30分位かな?それでもまだ十分明るいね。僕は夕暮れの空が大好きなんだ」

「うん。とてもいい色だよね。でも、花火が霞んじゃうね」

「まだ河川敷も人が集まってる最中だし、僕らも座れるところ探そうか。どっか空いてるといいんだけど」

「座っても私の脚あんまり見ないでね?自転車配達でダイエット効果を期待したのに脚に筋肉ついてたくましくなっちゃった」

「がんばった印だから、いいじゃないか。どれ、じっくり鑑賞させていただこう」

「ちょっ。見ないでって言ってるじゃない!あ。また花火」

「今度のは光ったね」

「省吾、夏の間にどこか出かけようね」

「そうしよう。あ、今のは結構ハッキリ見えたぞ」


優奈

優奈  翔愛学園高等部 2年生

省吾の恋人。
実家はお弁当屋で、夏休みが始まってから手伝いのため帰省していた。
 省吾

省吾  翔愛学園高等部 2年生

優奈とは付き合って半年。
ご先祖様の墓参りで祖母の家に行っていたが花火大会があるので戻ってきた。
文章:望月明音(ビジネスアカウント)
背景:ゴルさん(ビジネスアカウント)

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