アイキャッチ物語 #249「夏が来れば思い出す」

いつもかわいいと好評頂いているアイキャッチ。ビジネスアカウントのメンバーに頼んで、ストーリーをつけてもらいました。

すごいね。
先月と街並み変わってる。
都会って生きてるみたい。

そう?俺には違って見えないけど。
強いて言えば、通行人の服装かな。
まだ夏なのに、秋の装いだね。

夏といえば、てっちゃん。
夏が来れば思い出すのは何?
私はねー、毛穴!

なんだよ、藪から棒に。
笑顔で毛穴とか言うなって。
暑さで頭やられた?

夏が来れば思い出す。
毛穴の数。
ああ、暑い。

替え歌かよ。
作者に怒られるぞ。
なんで毛穴なんだよ。

暑いと汗かくじゃない。
当たり前だけど。
それがもう、めんどくさくて。

何、それ。
汗拭きシート?
そのうち乾くんじゃ?

使えば分かるよ。
この爽快感!
欲しくなったら言って。

せめて、せっけんの匂いなら。
この格好で、フローラルというのは。
微妙だから、いらない。

そうかな?
次に買う時は、香りを変えるね。
てっちゃん、背中びっしょり。

そりゃ、この陽気だから。
夏が来れば思い出す。
何があるかなぁ。

そうだ、ゲーセン行こう!
翔栄町より充実してそう。
2人で踊ろうよ!

踊れるかなぁ。
最近、資格の勉強が忙しくて。
まぁ、なんとかなるか。

てっちゃんは、すごいね。
いろんな資格、取ってて。
可能性が無限大じゃない?

いやぁ、どうかな。
ときどきわからなくなるよ。
どっち目指せばいいんだろうって。

そうなの?
空みたいでステキだよ!
ここじゃなくて、翔栄町の空。

空みたいって、どこが?
よくわからない例えだなぁ。
ミサキは、たまに理解できない。

えー?わかんないの。
空って広くて無限でしょう。
可能性を感じるじゃない!

いや、あんまり広くても。
まぁ、いいや。
ゲーセンは、こっちだったっけ。

ネコがいる!
こっちに走ってくるよ。
可愛い!

ミサキ、どこ行くんだよ。
ゲーセンと反対だぞ。
おいってば。

だってー。
ネコが走ってるんだよ!
ついていくしかないじゃない!

そんなの理由になってない。
だから、理解できないんだ!
迷子になるぞ!

うわぁ、細い路地裏!
こんな所に入っちゃったよ。
てっちゃんは、待ってて。

奥が見えなくて、危ないぞ。
ミサキ、戻ってこいよ。
はぁ、ついていくしかないか。

ネコ-?どこー?
えぇ、おかしいなぁ。
いなくなっちゃった。

ネコに逃げられたか。
知らない人に追われて、可哀想に。
ネコも災難だったな。

撫でたかったのに!
ねぇ、てっちゃん。
私たち、どこから来たんだっけ?

どこからって?
あ、ダンボールの山だ。
道が塞がってるなぁ。

こんな山、知らないよ。
どこかで曲がったかな。
てっちゃん、わかる?

見て、ビルの隙間。
細く空が覗いてる。
あれを辿ったら、通りに戻れそうだ。

ほんとだ。
これで、出口の方向がわかるね。
てっちゃん、賢い!

まぁ、問題は残るけど。
このダンボールの山。
どうやって越える?

登っていこうよ!
動きやすい格好してるんだから。
よいしょっと。ぎゃあっ!

あーあ、ダンボール潰した。
ど真ん中に体重のせるから。
壁伝いに行こう。

やだなぁ。足つっこんじゃった。
雨でふやけてたんだね。
壁際は、濡れてないみたい?

つっこんだ足、見せて。
怪我はしてないね。
箱の中、ガラスがあるかも。

ひー、それは怖い。
でもさー、どうやって来たんだろう。
こんな障害物だらけの場所。

それだけネコに夢中だったんじゃ?
近くで見失って良かったよ。
ネコに感謝しなきゃ。

感謝?逃げるのが悪いんだよ。
逃げるから、追いたくなるし?
通りが見えてきたよ!

そこ、フェンスがあるよ。
金網を伝って降りよう。
おいっ!

へっへー。
飛び降りちゃえば楽勝♪
はー、ホコリだらけだ。

ミサキはお転婆だな。
よし、俺も。
くぅっ。ガマン!

あっはは。
足、しびれてやんの。
やーい。運動不足。

ここで運動して、どうするんだ。
これからゲーセンなのに。
ダンスどころじゃないぞ。

歩いてるうちに回復するよ。
私たち、まだ若いんだもん。
てっちゃん、行こう!

さっきの返事、閃いた。
夏が来れば、未来を思い出す。
目指す方向を考える時間だから。

まだそんなこと考えてたの?
未来より、明日のほうが大事かな。
ワクワクするほうが、夏らしい!


 

ミサキ ミサキ  翔愛学園高等部2年生

哲の同級生。
後先をあんまり考えない。

 

哲 哲 翔愛学園高等部2年生

クラスメイトからは、資格マニアと呼ばれている。
ミサキには、てっちゃんと呼ばれている。

文章:望月明音(ビジネスアカウント)

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