センスを高める為にはどんな事をしたらよいでしょう

翔愛学園の生徒さんから頂いた悩み相談に対し、私だったらどうするかを答えていきましょう。

PN: ケロリンさん

様々な場で「センス」と言うものがあると思います。
センスを磨く、センスを高める為にはどんな事をしたらよいでしょうか。
自分の場合、まずは自分以上にセンスがあると感じた人から出来る所を真似る事から始めてそこからアレンジをするようにしています。
他にも効果的に自分の「センス」を高める方法があったら教えて下さい!

相談者さんが、「様々な場のセンス」と言っているのは、絵や音楽などのクリエイティブで形のわかるものに関するセンスと、仕事やスポーツで優れた成績を残すなど、形のわからないものがあるという意味だと思いました。この2つは、一見違うことのように感じたので、両方を解説しようと思ったのですが、改めて考えてみると同じことだと気付きました。

センスは経験量によって手に入れる

相談者さんは、真似ることから始めるとのことですが、その方法であっていると思います。

センスと言われるものは、生まれもっている才能と勘違いされることもあるようですが、私は後から身につけることができるものと考えています。もちろん何の努力もせずにセンスを身につけている人もいるように感じる場合もあるでしょう。でもそれは、その人が好きでやっていて、インプットすることを努力や苦労のように見せないだけではないでしょうか。

結局、いわゆるあの人はセンスがいいと言われるレベルになるには、相当量のインプットが必用なんだと思います。

最終的に自分のセンスとして身につけるためには、インプットしたものを消化して、吸収して自分の身体の一部にする時間が必用です。食べ物に含まれる栄養素が僅かなように、他人の作品から吸収できる栄養分もごく僅かだと思うんです。つまり、急に仕事で必用になってからインプットするのでは消化・吸収の時間や量が足りないし、充分に消化しないまま使おうとすると、後述するパクリ問題にもつながってくると思うんです。

なので、普段のインプットをおろそかにせず、膨大な期間と量を積み重ねる必要があります。私も、今までインプットが足りなかったことを後悔することもありますが、それでもあきらめるよりはマシだと考えて、今でもインプットしていくようにしています。

どちらも脳の働きによる力

さて、消化・吸収と言ってしまうと、センスと食べ物は違うと言われそうなので、センスとは何なのかをもう少し掘り下げてみましょう。

私が考えるセンスとは、脳の予測能力だと思っています。

絵や音楽などのクリエイティブなものであれば、それを見た人の多くに、その作品が良いと感じてもらわなければなりません。作り手側からみると、自分の作品を他の人がどう感じるか、予測できた方がいい結果に結びつきやすいです。結果的に、自分自身が良いと感じる経験をたくさん積んでおくことで、より的確な予測ができるようになります。

では、ビジネスやスポーツなどのセンスはどうでしょう。

これも、問題が起きにくい方法や、結果に結びつきやすい方法を先読みできる人のことを、センスがあると言えるように思います。

ビジネスの現場では、目的達成のために複数の手順があり、無意識に選択しなければならない局面が頻繁にあります。そういう時に、運を天に任せていると、半分は悪い方へ進んでしまうことになりますね。

いわゆるセンスのある人は、どちらの手順が良いかを無意識に予測して、可能性の高い方を選択できているんだと思います。そのためには、失敗・成功問わず、多数の経験があった方が予測が正確になりますね。

 以上のように考えると、クリエイティブのセンスもビジネスのセンスも、経験の量で向上できる問題であると思います。

世間で話題のパクリ問題と真似ることについて

タイミング的に五輪エンブレム問題が世間を賑わせていますね。真似をすることが大事というと、それはパクリではないのか?と思う人もいるでしょう。

まず、真似することに関してですが、アマチュアとプロで事情が異なります。

音楽を好きな人であれば、どんなに偉大なプロであっても、子どもの頃は好きな歌を謳うこと、好きな曲を演奏することから始めたはずです。つまり、アマチュアが真似することを否定すると、芸術が育たないと思います。どんな芸術であれ、人から人へと世代を越えて伝承されることで、現代の文化があると思うからです。

しかし、アマチュアであっても許されないパクリがあります。それは作者を詐称することです。アマチュアが好きな作品を真似することは推奨されるべきことですが、他人が創造した作品を、自分のオリジナルだと嘘をつくことはいけません。これだけは、プロはもちろんアマチュアであっても許されない行為です。

プロの世界でも、許されないパクリかどうかの線引きに、元の作品や作者へのリスペクト(敬意)があるかが一つの基準になります。つまり、元の作品が好きで、元の作者を尊敬していれば、作者詐称なんてことは、あり得ませんよね。

しかし、リスペクトしているかどうか、心の中はわかりにくい部分があります。また、自分ではしっかりリスペクトがありつつ、自分が好きな作品の延長で創作をしているのに、パクリと呼ばれて非難されることもあるかもしれません。

どうすればパクリにならないか

最初に、消化・吸収に例えましたが、インプットした他人の作品は、しっかり自分の身体の一部になるように、とりこまなければなりません。

これは自分の作品だと堂々と主張できるためには、その作品に対するコンセプトを語れるかどうかが目安になります。

コンセプト(概念)と言ってしまうと、少し小難しく感じられるかもしれません。作品に対する愛情や想い、そして作品が生まれた原理のようなものと考えていいと思います。

絵であっても、音楽であっても、その作品が何を思って産まれたか、何を感じて欲しくて発表したのか、それをきっちり言葉にできて伝えられるということです。

作品に対する自分の想いを相手にしっかり伝えられないとしたら、まだまだ充分に吸収できておらず、上辺を真似してる部分が多い作品だったということだと思います。

オリジナルの創作活動に意欲を燃やす方は、作品のコンセプトをしっかり考えて、それを人に伝えることができるような作品作りをしていきましょう。

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