『よくわかる、なぜ「五輪とリエージュのロゴは似てない」と考えるデザイナーが多いのか?』Yahoo!ニュースより

長らく世間を賑わせてきた五輪ロゴ問題ですが、納得感のある記事が出ましたのでシェアします。

元記事はこちら『よくわかる、なぜ「五輪とリエージュのロゴは似てない」と考えるデザイナーが多いのか?』

表題にある「似てるか似てないか」については、元の記事をご覧ください。ここで私が要約すると情報を劣化させるだけなので、触れないこととします。

私が共感したのは、以下の点。

そもそもデザインとは何でしょうか。よく誤解されますが、デザインとはモノを綺麗にすることではありません。美しくすることはスタイリングという、デザインの仕事の一部分にすぎないからです。

デザインの日本語訳は、装飾ではなく設計です。そしてデザインの本質は「課題を解決すること」と「新しい価値を提案すること」です。美しくすることも、使いやすくすることも、課題を解決するための手段(差別化、ミスを無くす、欲望の喚起等)にすぎません。

私は、プログラマー出身ですが、デザインにはこだわりがあり、社名「エイプリル・データ・デザインズ」の一部にもなっています。

私の世代にとっては憧れの対象である、スティーブ・ジョブズも、デザインにはたいへん力を入れており、彼から受けた影響もあると思います。

しかし、デザインに興味があっても、アートには興味ありません。なので、絵描きになりたいとは思っていませんでした。私はデザインをエンジニアリングの延長と捉えていたからです。

今回の記事では、私がこだわる「デザイン」の意味が、見事に説明されています。

 

それにしても、佐野氏を批判する一般人の多さには驚きます。私はどうかと言うと、批判も応援もしていません。

批判しない理由は、「自分にもっと優れた五輪ロゴがデザインができるか」と自問すると、特にノーアイデアだからです。人を批判するときは、「じゃあ自分ならどうするか」を明確に答えられる場合に限りたいものです。

ドクター中松氏が、「五輪ロゴのアイデアがどんどん浮かんできて…」という記事を見ましたが、ああいう方は素晴らしい。尊敬します。

ドクター中松氏 五輪エンブレムを発明「これはニューアイディア」

 

応援しない理由は、佐野氏によるデザインコンセプトの説明が明確でなかったからです。今回の深津氏のような、コンセプトに対する明快な説明がなされていれば応援したと思いますが、やはり本人の口から聞きたかったですね。コンセプトは言語化できることが必要だと考えています。

 

最後に、私が最近感じるのは、五輪ロゴ問題にしても安保問題にしても、日本人が日本人の足を引っ張って喜んでいることの多い虚しさでしょうか。

日本の経済が厳しいのは、みんな実感としてあるはずで、だからこそ妬みや嫉妬を感じる機会が多いのでしょうけど、狭い島国で足の引っ張り合いしていては、ますます衰退する一方ではないでしょうか。私は政治よりも経済の方にどうしても関心が寄ってしまいますが、それにしても、国がどうなっても自分には影響無いと思っている人が多すぎな気がしています。

皆で力を合わせて、日本を良くしていこうという気持ちにならなければ、個人の生活も良くならないと思うのですけどね。

 

 

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