写真と向き合ってみる[27]:ノイズレスな手持ち夜景撮影を求めて

夜景撮影というとα7sの出番という気もしますが、動画ではランダムに発生する輝度ノイズが目立ちにくいですが、静止画に関してはやはりノイズとの兼ね合いを気にすることになり、ノイズレスとはいきませんでした。

そのため、レンズ側からのアプローチとして、手の届く範囲で買えるF0.95のレンズ。中国製の中一光学 SPEEDMASTER 35mm F0.95 IIを入手しました。

アイキャッチは、α6500にSPEEDMASTER 35mm F0.95 II 1/60秒 f0.95 ISO100

 

少し前まではF0.95というと、とても手の届かない値段のものと思っていましたが、マイクロフォーサーズ向けなら、コシナフォクトレンダーのNOKTONも手の届く価格帯ですし、Eマウントにも、中国メーカーの中一光学からSPEEDMASTER 50mm F0.95、そして35mm F0.95 IIという2種類のレンズが出ています。
50mmは、ネット上の作例をみても癖の多いレンズという印象でしたが、35mmのII型は収差も良好に補正された近代的なレンズという印象です。

もちろん、中国メーカーであることに若干抵抗はありますし、F0.95というスペックに関しても実測はもうちょっと劣るという評価もありますが、手に入れてみると作りはたいへんしっかりしたレンズという印象でした。

実際、SONY純正品もMADE IN CHINAだっりするので、中国の製造技術には問題ないはずで、それがいよいよ設計技術も向上してきたということでしょう。
最近は、中国製、韓国製の高評価なレンズがずいぶん増えてきた印象です。

実際の画に関しては、開放のF0.95だと激しいパープルフリンジが出ますので、だいぶ設計に無理をしているんだろうなという印象です。ほんの少しは絞った方がいいのでしょうが、絞って使うのであればこのレンズを使う意味がありませんので、シャッタースピードを稼ぎたいとき、低ISOで撮影したいときと割り切ってすべて開放でとってみました。

都市部の夜景は意外と明るくはありますが、以下の撮影はすべて1/60秒で、ISO100~125くらいです。漆黒の空にノイズが浮かず、たいへん滑らかに撮影できています。

ILCE-6500_SPEEDMASTER 35mm F0.95 II__DSC3052-HDR1/60秒 f0.95 ISO100
ILCE-6500_SPEEDMASTER 35mm F0.95 II__DSC3149-HDR 1/60秒 f0.95 ISO125
ILCE-6500_SPEEDMASTER 35mm F0.95 II__DSC3185-HDR 1/60秒 f0.95 ISO100

このレンズはEマウントですが、電子接点がありませんので、開放測光かマニュアル撮影が基本になります。手振れの心配がないシャッタースピードに固定して、露出補正で見た目に近い明るさに合わせ、ISO AUTOで撮影してみましたが、おおよそ下限のISO100くらいになるようでした。

夜景がISO100で撮れるというのもなかなか新鮮ではありますが、もう少しノウハウを溜めれば、他のレンズでは真似しにくい、面白い夜景撮影もできそうな気がします。

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