BLOGOSにも掲載された茂木健一郎さん(脳科学者)の記事です。『<仕事と遊びの境界>現代においてよく遊ぶ人はよく仕事ができる人』 このブログでも何度か話題にした人工知能の話、仕事への取り組み方の話、そして皆さんが興味のある「遊び」について書かれています。
子猫が遊びを通して狩の仕方を学ぶことは有名ですよね。いわゆる教科書的な学習は、想定されることに対する対処しか教えてくれませんが、遊びからは想定できない状況や課題を与えられ、そのことが脳の成長に大きく貢献していると言われています。
遊びの本質は「楽しい」ということであり、フローの没入、忘我である。そこには明示的な評価関数が必ずしもないのであって、つまりは、「遊ぶために遊ぶ」のである。その結果、どこに連れていかれるか、どこに旅するかは、遊んでいる本人にもわからない。
茂木先生の本を読むと、この「フロー状態」に関して、よく触れられています。皆さんは何かに夢中になって、ふと我にかえったような体験はありますか?
私も、小学生の頃からは幾度か…、大人になってからは数は少ないものの、ごく稀に経験することがあります。この「フロー状態」は、とても重要なポイントだと思ってるのでまたの機会に掘り下げたいですね。
仕事と遊びの境界は、本来あいまいで、特に知的付加価値の創造が課題となっている現代においては、よく遊ぶ人はよく仕事ができる人である。
遊びは時間の無駄かどうかというのは、難しい問題です。しかし、世間の常識では「くだらないもの」として位置づけられてるようです。少しマシな考えとしては、「遊びはストレス解消のために必要である」といったところでしょうか。
しかし、茂木先生が言われている「仕事と遊びの境界はあいまい」の意味は、もう一歩進んだ遊びの価値について言われていることだと思います。例えば、有名な科学者が遊びを通じて新しい発見をしていることだったり、芸術家が遊びの中で素晴らしい創作物を残していたり、企業家が成功するための最も近道は、自分の遊びを仕事にすることだったり…
世間ではまだまだ、勉強も仕事も「やらされるもの」、「やらなければいけないもの」として考えられがちですが、それらと遊びの違うところは、「自ら進んでやるもの」である点に尽きると思います。自分が一番好きなことを、自分の強みとしていくような仕事を目指したいものですね。