コンテンツ業界サバイバル講座:[02]「レッドオーシャンとブルーオーシャン」

8月10日に開催した「コンテンツ業界サバイバル勉強会」。第一回目の内容から、引き続きダイジェストをお送りします。

レッドオーシャンとブルーオーシャン

「赤い海」と「青い海」からなる市場を思い描くとよい。レッド・オーシャンは今日の産業すべてを表す。つまり、既知の市場空間である。かたやブルー・オーシャンとは、いまはまだ生まれていない市場、未知の市場空間すべてをさす。
『ブルー・オーシャン戦略』 W チャン キム, レネ モボルニュ

コンテンツ業界は既に成熟期に入っています。これからビジネスをはじめるのであれば、黎明期もくしは成長期の業界に参入した方が成長させやすいのですが、私同様、ここを読んでいる人たちは、コンテンツが大好きなんですよね(笑)

ちょうどコンテンツ産業の成長期、80年代~90年代に、おもしろいコンテンツが爆発的に増えていったあの時代を知っていると、どうしてもあのワクワク感、高揚感の中で仕事をしたいと思ってしまうことはしょうがないことと思います。

しかしながら、既に成熟期に入ったコンテンツ業界は、完全に供給過多の状態です。
今までは、もっと面白いものがあるんじゃないかとコンテンツに飢えていた消費者も、今では供給に追いついていません。溢れるコンテンツを全部追いかけることなんてできないし、せっかくいいコンテンツがあっても、新作ラッシュのせいで、あっと言う間に埋もれていきます。

宣伝に億単位かけるマス広告を打たないと、広く見てもらうことはできません。市場は血を血で洗うレッドオーシャンとなっており、資本力の大きいところが勝ちます。
あげくの果てに、映像は月額数百円で見放題、音楽も聴き放題、本や雑誌も読み放題が当たり前の時代になってきました。

良いものを、より安く、よりたくさん手に入れたいのは、消費者の本能であり、市場の常です。消費者を責めても解決しません。
低価格競争に明け暮れる業界が悪いわけで、コストダウンで勝ち残る戦略を優先するため、業界そのものの寿命を縮めているわけです。

そんなレッドオーシャンで勝負を挑んでも、勝ち目があるわけありません。
見渡す限りレッドオーシャンだとしても、まだ誰も未開拓のブルーオーシャンが必ずあるはずで、ブルーオーシャンをいかにして見つけ出すかが、最初に必要なのです。

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