【連載】仮想世界の暮らし方 第8回

コミュケーションの渇望

ずっと昔、学校が終わって家に帰ってからは、翌朝学校に通うまで友人とのコミュケーションは途切れていました。ちょうど私の世代頃からは塾通いがブームとなり、学校が終わった後に第二のコミュニティが形成されるようになりました。

その次の世代は情報化社会となり、自分の部屋に電話が付きはじめ、ポケベルの時代になり、携帯メール、そしてLINEで繋がるのが当たり前という世の中になりました。
最近良く耳にするLINEいじめなどの問題は、ただでさえコミュケーション能力が未熟な子どもたちが、24時間逃げ場の無いところでコミュニケーションを強要されることによる、起こるべくして起こった問題ではないでしょうか。

私の子ども時代は、コミュニケーションツールといった言葉すらありませんでした。かろうじてそう呼べるものとして、アマチュア無線というものもありましたが、高価な機材と国家試験に受かる必要があり、そういった趣味をもつ父親がいるなど、特殊な家庭環境のものでした。
ところが今や、機材の準備、起動時間、接続手順、そういったものが殆どゼロタイムでコミュニケーションがとれるツールが、子どもたちの手元にある時代です。うまく使いこなし、子ども社会を世渡りする一握りの子どもたちに対し、ついていけない子どもたちも多くいることが容易に想像できます。

前節でも言いましたが、コミュニケーションに苦手意識を強めている一方で、コミュニケーションに飢えている子どもたちの姿が浮かびます。

キャラフレを発表した時のメディアの反応は、青春を取り戻したい大人が、懐かしさを求めて遊ぶものと評価されていました。しかし昼間学校に通いながら、キャラフレでも学校に通ってる子どもは、たくさんいます。現実社会の学校には様々な問題がありますが、やはり子どもって本来学校が好きなんだろうなと思います。

キャラフレは理想の学園を意識しています。しかし、近代教育システム上の学校を忠実に再現することが理想ではないと思っています。例えば、「クラス全員は仲良くしなければならない」というような強制が当然のように刷り込まれているのが現状です。一部の人は「おかしい」と気づいていることでしょう。喧嘩するのは良くないと思いますが、仲良くすることを強制したり、皆と同じ行動をとらない子どもを協調性が無いと非難するようなことが、理想とは思えません。キャラフレは学校の悪いところまで模倣しようとは決して考えていないのです。

 

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