写真と向き合ってみる[9]:ついに登場したフルサイズ機α900

本当に長い間待ち続けました。
35mmレンズが35mmの画角で使え、12mmのレンズが12mmの画角で使える。α-8700iを使っていた当時、当たり前だったことが、ようやくデジタルでできるようになりました。
35mmフルサイズセンサーと、高品質なファインダーを搭載したα900が2008年10月に登場しました。

アイキャッチはこれまで何度も登場したシグマの12-24mmを広角端12mmで撮影したもの。周辺の強烈なパースの歪みから、レンズ全体を使って撮影されている様子がわかります

フルサイズセンサー搭載機:α900

当時他社では既にフルサイズセンサー搭載機種が登場していましたが、ニコンのD3が60万円近い金額、EOS-1Ds MarkIIIに至っては90万円という価格で、写真を生業とするプロフェッショナルのものという印象です。そんな中後発のSONYはハイエンドモデルながらアマチュアに手が届く価格でフルサイズ機を投入しました。
当時のSONYは、まだプロフェッショナルサボートを開始していませんでしたが、耐久性や堅牢性は未知数ながら、プロにも通用するスペックを備えたモデルでした。

SONY DSC35mm F1.4Gで撮影。自然な広角に精細感も申し分無し

レンズ本来の性能が発揮

α900になって、画角の問題以外にもレンズ本来の良さが発揮されると感じました。というのもα700までの機種は、どれもやや明るめの露出になる傾向があり、薄っぺらで空気感の無い仕上がりと感じていました。おそらく、パっと見明るい方が写真の印象がよくなることとか、暗い部分のディティールが苦手でノイズが多くなりがちなため、明るめに振っているなどの理由があるのだろうと思います。
それがα900になり、より写真らしいというか、リバーサルフィルムのような重厚な写真が撮れるようになりました。

SONY DSC35mm F1.4 Gで撮影。何気なく撮った写真も作品になる味わい

α350もこの後しばらく所有していましたが、もっぱら貸し出し用の予備機になり、メインα900に広角よりのレンズ。そしてサブα700に望遠よりのレンズという組み合わせで、写真を撮りまくりました。

かなり愛用したα900ですが、その後α7R登場の時に手離すことになります。スペックの問題もありますがライブビューでピント位置を拡大できない点が一番大きな不満でした。

 

 

 

 

 

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