Aマウントで一番好きなレンズを1本あげるとすれば、35mm F1.4Gを選びます。
癖もあり万能なレンズではありませんが、このレンズをきっかけに広角短焦点にどっぷりはまりました。Aマウント機がメインだった頃は、どこに行くにも欠かせない1本でした。
アイキャッチは、α900に35mm F1.4G f/1.4 1/10秒 ISO200
Aマウントの35mm F1.4Gは、高品質の証Gレンズで、コンパクトで程よいサイズ感も魅力です。
元々はMINOLTA時代からあるレンズですが、私が手に入れたのはSONYになって復活したものです。さすがに設計が古いせいか、撮影条件によってはパープルフリンジが盛大に出たり、背景のボケが円周状に流れるグルグルボケにも悩まされたり、オールドレンズ的な難しさもあります。
しかしピント位置のシャープさと前後ボケのなめらかな滲みのおかげで、線が細く繊細で柔らかな写りが魅力です。
35mm F1.4G f/2.0 1/4秒 ISO400
Eマウントの時代になり、SONYからZEISSブランドでDistagon T* FE 35mm F1.4 ZAが登場しました。こちらはAマウント以上に大きく重くなり、長さが76mm→112mm、重さが510g→630g、フィルター系が55mm→72mmと、随分気合の入ったレンズになってしまいました。
その分、近代的で無理のない設計のおかげか、開放でも破綻しずらく安心して撮ることができます。もちろん開放f1.4での繊細さ、柔らかさも健在です。
Distagon T* FE 35mm F1.4ZA f/1.4 1/2500秒 ISO100
最短撮影距離は30cmです。被写体に寄りつつ周辺の状況も写し込むのが広角ポートレートの醍醐味です。できるだけ近寄ってみましょう。
Distagon T* FE 35mm F1.4ZA f/2.0 1/50秒 ISO100