本日は、キャラフレのユーザーさんから届いた質問や相談にお答えしてみたいと思います。
PN 由香さん
良質なコミュニティを作っていくために運営として心がけていることがあったら教えて下さい。
由香さんの質問には補足があって、自分が何かの企画のリーダーシップを取る時の参考にしたいとのことなので、アドバイスになるような方向で答えてみます。
相手の価値観を尊重する、自分の価値観を押し売りしない。
コミュニティとは何でしょう?私は、「居場所」のことだと思っています。
コミュニティは誰のものでしょう?コミュニティに参加している人のものです。
つまり、私たちが作っているのは「場所」であって、そこに人が集まり「コミュニティ」ができあがったら、それはもう参加者のものなんですね。その人たちに、私たち開発側の価値観を押しつけてはいけないと思います。
「居場所」は、多種多様な価値観の人を受け入れないといけません。その人たちに私たちの価値観を押しつけるべきではないと思っています。私たちが提供したい価値観は「世界観」として事前に組み込んであるものです。ただ、当初からいろいろな要素が混在できるように意識しており、ガチガチの世界観を避けてきたつもりです。教室はどこにでもある普通の公立風、旧校舎もある、海も山も神社も教会も商店街も…という構成は、アドベンチャーゲームに出てきそうな背景は、できるだけ網羅していこうという発想です。それらの舞台でどういう遊び方をするかは、参加者の自由だと思います。
皆さんも、キャラフレという大きなコミュニティの中で、小さなグループのコミュニティにおけるリーダーシップをとることがあるでしょう。その際、どうかリーダーの価値観を押しつけるようなことはしないでください。価値観が合わなくて出て行くのはその人の自由ですが、無理やり関係をつなぎ止めながら価値観を強制しようとしてはいけません。
皆さんと同じ目線の高さで考える、対話する。
コミュニティが出来上がってしまったら、私たち開発・運営スタッフもコミュニティの一員です。もちろん役割や責任の違いはありますが、コミュニティの一員としてすべきことは、皆さんと同じように対話していくことだと思っています。質問者さんは、私のキャラフレスタート当時のインタビューを引き合いに出されていましたが、その点では5年前と比べて多少時代が変化してきており、軌道修正されている部分もあります。
キャラフレスタート時点では、仮想世界のコミュニティにこだわっていました。運営スタッフとユーザーとの対話は、事務のお姉さんや生徒会役員などの仮想キャラが担っていました。そういう意味では、コミュニティの一員として対話をしていくというスタンスは、変わっていません。
ただ、若い世代を中心に、現実世界であろうとネット上であろうと、自分は自分。そのように、仮想と現実を分けて考えない風潮へ変化してきたように思います。きっかけはLINEの爆発的な普及の影響だと考えていますが、より今の時代に合わせた対話を行っていくために、2次元と3次元の境界をスムーズに越えるための2.5次元プロジェクトが開始されました。
PN ぱんぎん地蔵さん
こんぱんだ!社長さんは最近ブログたくさん書いてますが、みんなとお友達になって一緒に遊びたくなったのですか?・w・///
こちらの質問とも関連してくるので、一緒に答えていきましょう。
運営の顔が見えるほうが、ユーザーは安心する。
私は、匿名・実名議論は不毛だと思っています。なぜなら、将来的に現実と仮想の区別は、ますます無くなっていくだろうと思っているからです。
実名であろうとアバターであろうと、自分は自分。それがデジタルネイティブ世代の考え方じゃないでしょうか。
2.5次元プロジェクトを推進し、私が自分のアバターを作って実名で対話に参加しようとした直接のきっかけは、FacebookやGoogle+で架空のキャラによるアカウントが作れなかったことです(笑)
事務のお姉さんや生徒会役員のアカウントでは、FacebookやGoogle+での情報発信ができないんですね。(実際はいちいちチェックされない可能性もありますが、公式アカウントがいつ消されるかわからない状態だと、安心して運用できません)
一方、欧米では企業のトップが顔を出して情報発信するのが当たり前。日本はその点遅れていますが、いずれそうなっていくでしょう。
だったら、キャラフレらしく、仮想空間である自社コミュニティと現実世界の両方に対応できる、企業トップの実名による情報発信をしていこう。
それが、2.5次元プロジェクトの一環として、私がやるべき理由です。